院長の買原です。まだまだ暑いですね。
さて、皆さんは「デンタルフロス」をご存知ですか?ひも状のもので、おもに歯間部の歯の清掃に使います。
歯間部と書きましたが、正確には歯と歯の隣接面の清掃ということになります。欧米では日常的に使用され、歯ブラシとセットで用いることが多いようです。歯と歯の隣り合った面。どのようにすれば汚れが取れるでしょうか?歯ブラシだけでは磨き残しが必ず発生します。
一生懸命磨いているのに、虫歯や歯周病で来院される患者さんをみるたびに悲しい気持ちになります。正しいと思って行っていても効果的に清掃できているとは限らないのです。
図のようにフロスと歯ブラシの併用が最も効果的であることがわかります。
歯牙喪失の理由の1位は歯周病です。歯周病は、症状が出る頃には進行していることが多く、破壊された歯周組織、特に骨は原則元に戻りません。30代、40代からが特に重要で、疎かにしていると歯茎が腫れるだけでなく最悪抜歯に至るケースが多くあります。
抜歯後は入れ歯、ブリッジ、インプラントから選択することになるかと思いますが、保険適応外の治療法もあり、最大の欠点はその経済性です。またすべて人工物で失った組織を元に戻すのとは違います。またどんな治療でも一生ものではありません。
経済的な観念からも歯周病予防は大変効果的といえます。
自分の歯で一生過ごすためには、歯周病の「正しい」予防がかかせないのです。