初めまして。たがみ歯科医院院長、買原一郎です。
私は1980年に生まれ、以来平塚市で育ちました。幼少期はわりと大人しく、時間があれば絵ばかりを描いていた記憶があります。当時、日本画家を祖父に持つ仲良しの子が近所におり、その子とやはり絵を一緒に描いたり、作業場で岩絵の具やニカワを触ったりして遊んでいました。今思えば、この頃が最も子どもらしい時期だったと思います。
中学・高校は、藤沢市の私立学校にて過ごしました。そのころからスポーツに興味を持ち始め、大学卒業まで10年以上ラグビーをして、その青春の多くを仲間と汗まみれで過ごしました。大学ラグビーの練習や試合は熾烈でしたが、仲間と一体となって試合に臨む姿勢や犠牲の精神は、現在も私の臨床によい影響を与え続けています。
歯科医師国家試験に無事合格し、卒後臨床歯科医を修了したあと、大学在学中より興味があった麻酔科に入局しました。そのきっかけは、現在多くの歯科臨床家が提唱している「一口腔単位」という言葉からでした。それまで歯科医学は1本の歯牙、あるいは口腔機能という極めて限定的な領域のみを視野に治療を行ってきました。それに対してこの一口腔単位とは、ヒトの全身の延長上に口腔が存在するという概念です。つまり「口から全身を診る」そして「全身から口を診る」ということです。私は学生時代にこの概念に基づく歯科治療を志すようになりました。
現在、わが国は超高齢化社会を迎えており、身体的なリスクを抱えた患者さまが多くいらっしゃいます。このような社会情勢で、我々歯科臨床医に求められるものは何でしょうか。20歳の患者さまと80歳の患者さまでは、身体機能が大きく異なります。歯科治療での身体的、精神的侵襲に対するストレス応答も異なります。
その際の安全な歯科治療とは何かと言うと、それは医科との綿密な連携や経験に基づく施術中のストレス回避、リスクマネジメントだと考えております。「患者さまにとって、安全な環境で安心な診療を受けていただく」これに尽きるのではないでしょうか。
このように、患者さまのお口の機能を多角的に捉えようとすると、どうしても全身管理学を実践的に学ばなくてはなりません。しかし、教科書的な勉強だけでは自身の臨床に知識を反映できないのも医学の側面です。私は、迷わずに麻酔科医局の門を叩きました。以後、現在に至るまで、自身の考える理想の臨床境地に到達できるよう日々奮闘しています。
【職歴】
2007年3月 神奈川歯科大学 歯学部卒業
2008年3月 臨床歯科研修医課程 修了
2008年4月 神奈川歯科大学 生体管理医学講座 麻酔科入局
2011年4月 神奈川歯科大学 麻酔科 助手 就任
・口腔顔面痛みしびれ外来 担当
<非常勤勤務>
2008年4月 ワールドシティデンタルクリニック(~2009年3月まで)
2009年4月 星谷歯科医院(~2013年3月まで)
2013年4月 久里浜グリーン歯科、めぐみ歯科医院
【資格】
2010年 AHA(アメリカ心臓協会)公認BLS認定 修了
2010年 日本歯科麻酔学会 認定医取得
2014年 日本障害者歯科学会 認定医取得
【所属学会】
日本麻酔科学会
日本歯科麻酔学会
日本障害者歯科学会
日本慢性疼痛学会
日本顕微鏡歯科学会
【雑誌掲載】
●買原一郎,有坂博史,桜庭茂樹,古屋宗孝,吉田和市,森脇五六.先天性リポイド副腎過形成症(Prader病)患者の麻酔経験.臨床麻酔 2009; 33: 1063-4
●有坂博史,桜庭茂樹,買原一郎,今泉うの,松田欽也,古屋宗孝,吉田和市.口腔外科手術時の経鼻挿管にGum elastic bougieが有用であった1例.日本歯科麻酔学会雑誌 2009; 37: 560-1.
その他数篇掲載、発表あり
院長の実績