ここでご紹介する装置はあくまでも一例です。ほかにも、患者さまの症状に合わせて最適な装置をご提案いたします。
小児の矯正装置
●ムーシールド
マウスピース型の矯正装置で、就寝時に使用します。ムーシールドを装着すると、舌を正しい位置に誘導し、お口周りの筋肉の力を正常化することができます。そうすることで、上あごの成長を促し、反対咬合を改善します。
●床矯正
あごが小さく、すべての歯が並びきらない場合に行う治療法です。成長期に使用することで、歯を動かしたりあごを拡大したりして歯並びや噛み合わせを整えます。床矯正は自分で取り外しができるので、歯みがきもしっかりできます。
●上顎急速拡大装置
名前のとおり、目的は狭い上あごを急速に拡大させることにあります。3か月程度であごを拡げることができますが、固定式ですので自分で取り外すことはできません。
●ヘッドギア
主に上あごの奥歯を後退させるために使う矯正装置です。上下の歯の前後的な位置をコントロールし、上あごの骨の成長を抑制します。取り外しが可能ですが、1日10時間程度は装着する必要があります。
成人の矯正装置
●ワイヤーブラケット
歯に取り付けたブラケットと呼ばれる器具にワイヤーを通し、力をかけながら歯並びを整えます。最近は透明や白など目立たないブラケットやワイヤーも登場し、審美的な問題も解決されました。
●リンガルブラケット
リンガルブラケットは裏側矯正とも呼び、歯の裏側に装置を取り付ける矯正治療です。外見からは、矯正治療中であることがほとんどわかりません。ただ、舌が動かしにくくなる、表側矯正よりも治療費が高額で、治療に時間がかかるといったデメリットもあります。
●アソアライナー、インビザライン(マウスピース矯正)
透明で取り外しができる矯正装置で、目立たないのが特徴です。ただし適応症例が限られているので、矯正医とご相談ください。
●アンカースクリュー
従来は、歯と歯を引っ張り合って動かしていたため、どうしても動かしたくない歯まで動いてしまうというデメリットがありました。アンカースクリューは、あごの骨に埋め込んだマイクロインプラント(小さいネジのようなもの)を固定源として歯を引っ張ったりするので、動かしたくない歯まで動いてしまうことがありません。
また、今までは抜歯をしなければ治せないと言われてきた症例でも、アンカースクリューを使用することで抜歯をしなくても治せる可能性が出てきました。